古民会で色んな古民家を見ているとやっぱりいつも立派だなぁと感動する柱や梁たち。元の構造をできるだけ残している建物であれば木材だけでお互いを支え合っています。支え合っているってそこに住む人々を含めて「家」っていう感じがしますね。
そんな頼りになる建物を形づくる木材たちは構造材と呼ばれます。その中でも今回は大黒柱、梁、桁、筋交いについて調べました。
大黒柱(だいこくばしら)
日本家屋において家のほぼ中央に位置し、家を建てる際に一番最初に立てる最も太い柱のこと。大黒柱に梁や桁が差し込まれ、他の柱へ繋がっていきます。家の中で最も荷重や負荷がかかるため、ケヤキのような固く太い樹種が使われます。
また、家は柱で評価されていたため家格をあげる意味で特別立派な木材を使い見栄えさせる役割もありました。
柱は構造材の中でも縦に垂直に立てられるため垂直材と呼ばれます。その中でもよく知られる大黒柱は比喩的に使われることはあっても最近の住宅ではほぼ見られません。古民家に行ってみたらぜひ探してみてください。
梁(はり)と桁(けた)
柱が垂直材であるのに対して、梁や桁は地面と並行になる横架材(おうかざい)と呼ばれます。梁も桁も横方向に置かれますが、置かれる向きが違います。
- 梁:横になっている木で短い方。棟木と直行して配置される
- 桁:横になっている木で長い方。棟木と並行して配置される
屋根の一番高い位置に配置される横架材
(わ、分かりにくいわ……!)
まずは棟木をみつけて、棟木と同じ方向に向いているのが桁(家の長辺方向)、違う方に向いて短いものが梁です。
とにかく長い方が桁!って覚えると覚えやすいです
梁や桁には小屋梁や軒桁など部材や配置場所によって名前が変わってきます。
筋交い(すじかい)
改修や再生済みの古民家ではほとんど見ることがないかとは思いますが、筋交いは柱や梁などと並んで重要な部材なので調べてみました。
柱と柱の間に斜め方向に配置する部材。建物の構造を補強し、「筋違い」とも言われます。古くは法隆寺でもすでに採用されており、耐震性が高く阪神淡路大震災では倒壊した木造建築の多くにはこの筋交いに問題があったともいわれています。(参考サイト)