6件目は福岡市東区、古民家の町 箱崎に帰って(?)きました。天井桟敷!ここはすごかった。写真を選びながらこりゃ書くの大変だと怯えているゆるこです。伝えたいこと満載、すてきな気持ちで萬福。もう行ってらっしゃいよ、というしかないのです!
もう何だか鼻息荒くなっちゃう…!
おちついて~!
天井桟敷は築約150年
てんじょうさじき、と読みます。そもそも天井桟敷とは舞台から一番遠くて一番高い、いわゆる一番お安い観客席のことを言うんだそうです。歌人・劇作家の故寺山修司氏の劇団名にちなんで、気軽にみんなで楽しめる場所といった思いが込められているのだとか。
お店の方によると天井桟敷はなんと築150年ほど。店内の案内には築140年とありますが、その案内自体からすでに10年経っているのですね。元は古美術商を営む商家を改装したこれぞ古民家レストランです。鼻息も荒くなります。
天井桟敷 入り口から一階フロア
早速お邪魔しますが、天井桟敷のこの木の看板。ずっしりしててかっこいい!誰が書いたんだろう。今思うとこの入り口からすでに天井桟敷のどっしり、それでいて繊細な雰囲気が醸し出されています。ふわ~~。
天井桟敷には妖精がいる
暗くてわかりにくいかもしれませんが、入口にどーんと鎮座している彼は…妖精です。森の妖精PUG(パグ)といって西欧諸国では森の木や水などに住み着いていて幸せを運んできてくれるのだそうです。日本にも八百万の神様がいると言ったりしますから、同じような言い伝えがあるのかもしれません。そんなPUGたちを有田の陶芸家の方が表現して店内には5体あるそうです。日本の古民家にいても全然違和感ないね…
え?5体?もっといませんでした??
幻……?
レトロなエントランスと一階客席
お店の入り口引き戸を開けるともうそこはちょっとタイムスリップしちゃった感ある独特な世界です。ガス灯を思わせる薄暗い照明が映画に出てきそうなレトロな空気を作っています。お邪魔します。
入り口を抜けるとすぐ右手はカウンター席になっています。大人な雰囲気にちょっとたじろぐゆるこですが、一応こちらも大人なんだったわと思い出して胸を張って入ります。マドレーヌさんが一緒で本当によかった。
もうなんというかこのカウンターは昔からずっと変わらずこのカウンターのなんだろうな、と思わず感じてしまう佇まいです。カウンターのど真ん中に「ここ俺の席だもんね」的に柱が居座っています。いいな、いいな、こんな場所が近くにあって行きつけのお店に出来たらすてきよね。
カウンター上の壁に埋まっているのはもともとは桁だったんでしょうか。時計の上には滑車でもひっかけてたような金具が見えます。くらげ型の照明がいい感じです。そしてそのまま上を見上げると…
どーん、どーん、どーん!と桁が並んでいます。決して広くはない横幅に対してなんでこんなにたくさん、こんなにぶっとい梁が?!と思いましたが、なんでもいいけど「ああ、これぞ古民家…」と思わせてくれる光景です。
天井にはステンドグラスの天窓。ぜひ天気のいい昼間に再訪して見上げたいものです。天窓っていいよなぁ。
視線を落としてカウンター席と反対側にはテーブル席が並んでいます。一階のテーブル席は5つ。おしゃれながらアットホームな居心地のいい空間です。(写真のお店の方も建物について色々お話くださり、とってもフレンドリーで過ごしやすい!)
マドレーヌさんとゆるこの席のそばにあったおしゃれ極まる窓。いい、すごくいい!なんてかわいらしいのかしら。洋のステンドグラスに和の竹のモチーフがあしらわれています。色もド派手なステングラスではなくうすーく入れられている繊細さ。(暗くてあんまり映ってないや…)色鮮やかなステンドグラスも素敵ですけど、ここはこれがほっとするような気がします。
外は中庭でしょうか。紅葉の木が植えてあってここでぼんやり外を眺めると良さげです。やっぱり昼間また来たい…!
天井桟敷の二階に行ってみる
席は一階でしたが二階ももちろん見たいんです。お店の方に頼むと「どうぞ、どうぞ」と快諾してくれました。失礼します~。
下から見上げたときの階段の存在感がなかなかだったのですが、見たらもう昇りたくなっちゃって写真を撮り忘れました。カーペットに張り替えられていますが、それ自体も結構年季入っていますね。なによりがっちりした太い手すりが力強く支えてくれている感じがします。かっこいいなぁ。
階段を昇りきると正面には二階の案内デスク。そして見上げると一階からは見えなかったぶっとい梁がまた狭い間隔でどどどーんと現れます。なんでまたこんなにたくさんの梁?!家を支えるはずの梁が、梁の重みで家崩れちゃうんじゃないのと思っちゃうほど太い古材でこれでもか、これでもか、と並んでいます。ほんとになんでなのか…
いつも現場では雰囲気に酔っちゃって、写真見て後で気になることがでてきちゃう…
楽しすぎてね~~。今度からもっとじっくりみてみよう!
二階は結構お客さんが入っていたので、誰も座っていない一角でパシャリパシャリ。右手は一階につながる吹き抜けになっています。一階から見上げていた梁がすぐそばに!
これだけ大きな梁と桁が交錯しているところを見下ろせるのも貴重ですし、間近で見られるところもなかなかないのではないでしょうか。きちんと磨かれているのか年月のせいなのかツルツル光って滑らかな表面の木でした。武骨で強そうな木、建物だけでなく和やかであたたかなお店の空気も支えてくれているようです。
構造材の1つ。梁と同じく横方向に建物を支える。短い方が梁、長い方が桁と覚えると見つけやすい
天井桟敷を味わう
天井桟敷はお料理も個性的。ここでしか頂けないものもあるので、ここに行くと古民家にお料理におしゃべりに、楽しむものがたくさんで忙しい!
床の落花生の意味
天井桟敷にはじめて行った人は大体驚くと思われるのが床の落花生。知らずに踏むとかなり激しい「くしゃあ!」という音をたてるので結構びっくりします。そして辺りを見回してまたびっくり、床にはたくさんの落花生の殻が落ちちゃっています。
ちょっとちょっとお店の人お掃除し忘れちゃったの??と思いきやお通しで出てくる落花生を食べ終えたら床に落とすべし、なのだそう。落花生は落ちて花が開くので、お客さんの人生にも花が咲くようになんです。張り切って落としましょう。えーい!
天井桟敷の目玉はチーズフォンデュと生ワイン
公式サイトでも言われていますが、天井桟敷のイチオシはチーズフォンデュと生ワイン。チーズフォンデュは家でもなかなか食べたりしないですが、こちらは珍しいバジルのチーズフォンデュもありマドレーヌさんとゆるこも早速頂きました。
濃厚だけどバジルが爽やかなとってもおいしいチーズフォンデュでしたが、古民家トークできゃあきゃあ言ってる間にせっかくのチーズが派手に焦げ付くという事態。今度頂くときは早めに火を止めたいと思います。
おまけのお手洗いチェック
黄色い色味が大好きなゆるこが気に入っちゃった天井桟敷のお手洗いのシンク周り。タイル張りだけでもかわいいのに、この配色うらやましい!私のお手洗いもこれにしたい!タイルはきっとお掃除大変なはずですが、きれいにされているなぁ。あーしかしかわいいったらありゃしない。
天井桟敷 店舗情報
住所 : 福岡県福岡市東区馬出5-35-15
TEL : 092-651-1688
<営業時間>16:00~24:00(L.O.23:00)
<定休日>火曜日
<駐車場>(未確認)