2033年には家の3戸に1戸が空き家になるという恐るべき予測に対して、国や行政などは空き家に対してより厳しい措置を進めています。
周りにそんな空き家や古民家はありませんか?放置していても今後負担は増えるばかりです。この記事では早めに対処するためにできることを紹介します!
古民家をDIYしようと購入したまま放置している人、
挫折してそのままになっている人も要注意です!
空き家が増えた理由
昔と違うライフスタイルになったり、税金対策などが挙げられます。
最近はリサイクルに関する法律も厳しくなっているため、解体は金額的にも労力的にも以前より負担の大きなものとなっています。
解体費用はかかる、固定資産税も増えるでは
空き家をどうにかしようってメリットないもんね
分かっちゃいるけど、実家の空き家が地方の田舎とかなると
何かしようにも管理がまた大変……て人も多いですよね
空き家を放置しておくと、どうなるか
空き家は放っておいた方が直接的なメリットを感じやすいかもしれませんが、空き家はそもそも生活を脅かす危険な存在になり得るものです。
空きマンションの例ですが、
最近は麻薬取引に使われる例も増えているそうです
空き家も人気のない密室だもんね。
犯罪には放火とかもあるね
国や自治体の空き家対策はどんどん進んでいる
そんな空き家が急激に増えている現状を踏まえて、空き家についての国や自治体の動きが活発です。空き家をお持ちの方は注意しておく必要があります。
空き家対策特別措置法が改正
2015年に施行された空き家対策特別措置法では倒壊やゴミの不法投棄など一定の条件を満たす「特定空き家」に対して、税優遇対象から外したり指導や行政代執行で解体がされていました。
2023年3月の改正後、これまでの「特定空き家」に限らず管理がされていない「管理不全の空き家」、たとえば「窓ガラスが割れている」、「雑草が生い茂っている」などでも指導や税優遇解除の対象となり固定資産税はそれまでの6倍ともなる可能性があります。
相続登記の義務化
これまでは家の所有者が亡くなっても、名義の変更は任意でした。逆にそれにもびっくりですが。建物に対する相続者の責任が曖昧になり、空き家が増える要因ともなっています。
2024年からは名義変更をしなければ10万円以下の罰則が課せられます。
今後広がる可能性がある 空き家税
かなり話題になっていますが、全国の自治体でも初めて京都市が空き家に対して2026年から課税することを決定しました。
京都市では住宅不足による人の流出が進んでおり、中心部にも使える空き家はあるものの活用されていないというもったいなさすぎる現状があります。
賃貸などが増えれば家賃が下がり若い人も住みやすくなります。こういった動きは全国の自治体で広がる可能性があります。
空き家を放置しておくと今後はデメリットが増えるばかり
空き家の危険性もさることながら、法律や条例が制定されたことで課税や税控除優遇の解除をはじめ、空き家の放置は所有者にとって今後さらに悪いことしかありません。
「特定空き家」や「管理不全空き家」に指定されるデメリット
「特定空き家」や「管理不全空き家」に指定されると、こんなことが起こります。
- 行政から指導や勧告される
- 改善しないと……
- 固定資産税の優遇措置がなくなり3〜6倍に増える
- 特定空き家の場合、行政代執行で解体される
- 改善しないと……
今までは空き家でも土地の上に家が建ってるだけで軽減措置のあった固定資産税も管理不全で指定され、改善なしで勧告されると指定された翌年から最大でそれまでの6倍払うことになります。
特定空き家が行政代執行で解体されると、その分の費用を負担することになります。払わないと財産や給与差し押さえが発生します。
保険が適用されない可能性
住宅の火災保険はその家が住宅である限り効力を発揮します。逆に言えば人が住んでいない空き家は住居とは呼べず、火災保険が適用されない可能性があるのです。
ただでさえ人気のない空き家で火事や放火が起こっても保険が適用されないばかりか、他の人や財産への責任が発生します。
空き家の具体的な対策と参考リンク
色々とデメリットばかり挙げられて不安になるかもしれませんが、空き家にはいろんな可能性があります。
できることを挙げていきます。
空き家をリノベーションして活用する
家は管理されると空き家の時とはまったく違った印象になるためさまざまな活用の可能性が広がります。
解体すると費用負荷も環境負荷も大きいため、家以外の活用法も積極的に検討しましょう。
築50年以上の古民家の場合は固定資産税ではかる価値にかかわらず、家自体に貴重な価値がある場合があります。
どんな残し方やリノベーションができるかなど一度専門家に相談してみるのがおすすめです。
空き家のまま売却する
どうしても自分で管理や活用ができない場合は壊すよりも売却する手段があります。自分にとって手に余るものでも他の誰かにとってはとてもいい家だったりするのです。
下記は古民家物件を探している人におすすめのサイト集ですが、古民家に限らず多くの空き家も登録されています。
これらのサイトにお持ちの物件を売主として登録してみましょう。
通常の不動産業者を通すより手数料などが
安価で済むこともありおすすめです
解体部材を活用・更地にして売却
家自体が活用できない状態であったり、売却も難しい場合は解体することになります。
解体後は駐車場にしたり、更地にして売却することで解体コストも回収できるかもしれません。
もしお持ちの物件が築50年以上のものであれば、使われている木材は価値ある古材として売却できる場合があります。
解体の際は古材鑑定士や古材買取の専門業者に相談してみましょう。
空き家をネガティブにとらえない
今出てきている空き家は多くの人にとって長く受け継がれてきた家だったり、自分自身も育ててもらった大事な場所であることが多いのではないでしょうか。
現在は住宅業界も飽和状態で新築を選ぶよりも中古物件を上手に活用する家づくりがとても増えてきています。
「古い家だから……」とネガティブに考えず、まずは自治体や社団法人、空き家支援サイトなどあらゆるところを見たり相談したりしながら「空き家」と呼ぶだけではない、大事な家の価値を見つけていきましょう!
空き家活用した民泊宿はじゃらん
参考にしてみてください
<上記以外の参考サイト>
東洋経済ONLINE「空き家は「2023年」に売却したほうがいい理由3つ」、空き家活用.net「田舎の空き家を放置すると罰則の対象になる可能性が!有効活用の方法は?」、MONEYIZM「人口減少に伴い増える空き家、国交省が法改正へ」、Yahoo!ニュース「全国初の「空き家税」導入へ 京都市、売却・賃貸促す」、株式会社マルミハウジング「□空き家の固定資産税が6倍に上がる時期」、lify.jp「台風や強風で飛んた瓦で他人をケガをさせたら、賠償責任は必要?」