古民家鑑定士の資格をとるための準備と難易度

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古民家鑑定士の資格は比較的取得しやすい資格と言われています。主に不動産関連や建築関連、工務店の方などが取得することが多いようですが、古民家DIYをしたい方や新民家プランナーを目指す方、古民家が好きなど一般の人も取得することができます。

ゆるこ
ゆるこ

古民家鑑定士一級をとりましたよ

勉強法や受験時の工夫などはこちらで
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古民家鑑定士はどんな資格?

古民家鑑定士は内閣府認可の一般財団法人職業技能振興会によって創設された資格です。築50年以上たつ古民家の状態や価値を目視で確認し評価します。また価値と言っても鑑定「額」を出すわけではありません。

古民家鑑定士は……
  • 日本の住宅で使われてきた伝統構法や在来工法を理解する
  • 古民家に使われている木材や瓦などの伝統的な資材に精通している
  • 現地での目視調査後、古民家鑑定書を発行する
  • 次世代につなげる知識と経験を培い、持続可能な家として消費者へ住環境教育を行う

なお、3年ごとに講習を受講し更新する必要があります。

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古民家鑑定士試験の試験要項

下記試験要項は公式サイトを元にしており、分かりにくかったところなどをさらに補足したものです。受験前は必ず下記公式サイトで確認してください。

受験資格

20歳以上

職業等に関わらず、古民家に関連するものに興味のある人であれば誰でも受験できます。

受験者の年齢層は高めなイメージがあるかもしれませんが、Twitterなどみていると建築学生さんなど若い人も受験していました。幅広い年齢層が活躍できる資格です。

試験日程

下記の「古民家鑑定士認定試験スケジュール」にて随時更新されています。かなり頻繁に日本のどこかで試験が行われています。お近くの試験会場を調べて目標の期日を決めましょう。

ゆるこ
ゆるこ

余談ですが、西暦や和暦が書かれていないため最新なのか?と

若干心配になりますが、大丈夫です

公式テキストと試験勉強

下記公式テキストから出題されるため、これに沿って学習します。試験を受ける人は試験申し込みと同時に購入希望を出すことができます。

公式テキスト「古民家の調査と再築」

見本のためAmazon等のページを載せておきますがなぜかやたらと高いですので公式サイトから購入しましょう。それでも9,000円ですが試験を受けなくても古民家好きには体系的に学習できるおもしろい本だと思います。

私は当初受験するか迷っていたのでとりあえずフリマアプリで購入してみました。大体8,000円くらいで出品されています。

「古民家解體新書Ⅱ(古民家解体新書Ⅱ) (発行:一般社団法人住まい教育推進協会)」は一部の通販サイトで「試験は本書に沿って出題されます」となっていますが、以前の公式テキストですので注意しましょう。

独学または試験対策講習をうける

しっかり勉強すれば独学での合格も十分可能ですが、講習を受けることもできます。

試験当日、試験会場と同じ場所で、試験前に約3時間ほど行われています。受験料とは別に14,000円(再受験の場合は11,000円)かかりますが、心配であれば試験申し込みと同時に講習も申し込んでおきましょう。

受験形式

  • 持ち込み可
  • マークシート形式

試験は上記公式テキストのみ持ち込み可です。テキストに勉強時のメモや付箋、インデントがあっても問題ありませんが、他の本や学習時のノート等は持ち込めません。

「テキストを見なくても合格できる!」という強者もいるかもしれませんが、公式サイトでは「必ず持参すること」となっているので持っていきましょう。

試験時間・設問数

  • 試験時間:50分
  • 設問数:60問
  • 二者択一

大忙しです。いくら持ち込み可でもハッキリ言ってそんなにまじまじと調べられる時間はありません。試験前に試験官からもアドバイスされましたが、分からないものは一旦飛ばしましょう。

試験内容と合格基準

試験内容は「総論」「伝統構法」「在来工法」の3科目に分かれています。それぞれ20問ずつ出題されます。

古民家鑑定士には一級と二級があり、合格内容によって取得できるものが違います。総論を落とすと不合格となります。

総論伝統構法在来工法合否・取得内容
合格合格合格古民家鑑定士一級 取得
合格合格不合格古民家鑑定士二級 伝統 取得
合格不合格合格古民家鑑定士二級 在来 取得
不合格不合格
公式サイトを元に作成

「総論」ってなに?と思いますよね。テキストを見れば分かりますが、ざっくり伝統構法と在来工法以外のすべてと考えておくと良いでしょう。かなり広い範囲ですが、ここは必ずクリアしなければなりません。

また、不合格となった場合も、6ヶ月以内であれば不合格となった科目のみ再受験することで一級取得も可能です。

受験にかかる費用

コスト・補助・お金

受験料とともにテキスト、講習なども必要に応じて試験と一緒に申し込み支払います。

<初回受験>

受験料テキスト講習合計
9,000円9,000円14,000円32,000円
9,000円不要(別途購入)14,000円23,000円
9,000円9,000円不要18,000円
9,000円不要(別途購入)不要9,000円

<再受験>

受験料テキスト講習合計
9,000円11,000円20,000円
9,000円不要9,000円

試験当日の持参物等

  • 受験票
  • 公式テキスト
  • HBまたはBのシャープペンシルまたは鉛筆、消しゴムのみ

受験票は申し込み後郵送で送られてきます。WEB申し込みの場合はメールに添付されてきますので自分でプリントアウトして持参します。

メール添付の受験票ですが、なぜか「.emz」というあまり一般的でない拡張子で送られてきます。印刷時、私は色んなソフトを試しましたがどうしてもPDFに変換できませんでした。そんな場合は申込先のアドレスにお願いするとPDFで送り直してくれるのですぐに連絡しましょう。

試験申し込み方法

  • 願書提出
  • WEB出願

紙による願書の提出とネット上で行うWEB出願があります。出願時は受験料等の払込証明書や振込時の画面キャプチャなどが必要なので先に振り込んでおきましょう。

いずれの方法も講習と公式テキストが同時に申し込めます。

詳細は必ず公式サイトにて確認してください。

願書による出願・講習申し込み

公式サイトより願書と講習申し込み等をダウンロード後印刷します。必要事項を記入し、払込証明書を添付して郵送します。

WEB出願・講習申し込み

WEB出願ページから必要事項等を記入して申し込みます。こちらの方がだいぶ楽ですが、文字入力や振込証明書の画像添付ができない場合は無理せず紙による出願を行いましょう。

振込証明書の場合は写真をとるか、ネットバンキングで振り込んだ場合は振込完了の画面キャプチャをとっておきます。PNG/JPEG/GIFいずれかの拡張子が添付できます。

合格率80%ではあるものの、受験者の職業に注目

古民家鑑定士の合格率は約80%と言われ、比較的取得しやすい資格のように見えます。

ただ、そもそもこの資格を必要とする人たちは多くが古民家の売買等を行う不動産関連や、古民家再生にかかわる建築・工務店の方などが多いことに注目です。こういったもともと建築や家に関しての基礎知識のある方々によって合格率が押し上げられているともいえます

もし基礎知識のない場合は合格率に油断せず勉強しておきましょう。

体感した難易度

私はWEBライターのため古民家の現場に直結する仕事ではありませんが、このブログ記事のためにも古民家については勉強し予備知識があったといえばありました。その上で公式テキストで1ヶ月ほど勉強しました。

体感として試験は難しかったです……!合格率80%と油断しない方がいいでしょう。とにかく時間がありません。ただもちろん全く関係のない職業の人も合格していますので不可能ではありません!

資格がとれたら一層古民家を見るのが楽しくなることでしょう。STAY JAPANなど民泊体験などでじっくり古民家を観察できる機会にも触れてみてください!

次回の記事では具体的な学習方法や受験時に気をつけることなどお伝えしています。

勉強法や受験時の工夫などお伝えしています!

 

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