今回は福岡県大野城市の穂積茶寮に行ってきました。今回もゆるこのひとり古民会でしたが、地域の人に親しまれていて居心地良く、一人でも気楽に楽しめる古民家でした。
春日市に用事に行ったついでのつもりが50分ほど歩いて大野城まで行ってきました。
古民会は別名歩く会。よく頑張りました
穂積茶寮は築100年以上
穂積茶寮(ほづみさりょう)は福岡県大野城市の牛頸というところにあります。お店の方によると築100年以上の古民家を15年ほど前に改修してオープンしたお店だそうです。100年前というとちょうど大正あたりなので前回のかどやと同じ頃ということになります。元々一般民家とのことで、お店の周りは他にもちらほら同じくらい古い建物が残っていました。
ランチとカフェメニューを提供している穂積茶寮ではご近所の常連さんも多い様子。平日昼間の14時前でしたが、食事やテイクアウトのお客さんがずっと来られていました。
穂積茶寮には入り口がふたつ
穂積茶寮は少し場所が分かりにくいのですが、敷地内に入ると広い駐車場があります。立派な建て構えの民家の前には小さな門が出迎えてくれます。
この茅葺きのような門は柱からして当時のもののようでした。お店の方がお忙しそうだったので確認がとれなかったのが残念です。門には本日の日替わりランチのメニューが提げてあります。
門の奥に見える玄関の看板がなければ一般のお宅感もあります。なぜかそろーっと遠慮がちに入っていきます。
お店の入り口です。木枠の玄関引き戸に黄色ののれんがかわいいですねぇ。大きな建物のわりに小さく控えめな玄関。周りの壁はきれいに補修されているようでしたが、戸は昔のままのようです。
玄関の右横には小さなお庭と縁側。この縁側も暖かいときに戸を開けて座り込むのに良さそうです。上下にすりガラスがはめ込まれ、いい感じに木漏れ日が落ちております。
穂積茶寮にはもう一つお店の入り口が玄関のすぐ左側にあります。ここから入ると中は土足OKの土間になっています。
古民家の代表的な入り口いえば大戸口、厩口、裏戸があります。もしかして厩口として使われていたのかなぁと想像しましたが、馬が入っていくにはちょっと入り口が小さく見えますね。戸もあまり大きくないですが、勝手口にしてはかなり立派な気もします。でも昔の大きなおうちですから勝手口も立派だったのかもしれません。こちらも気になりますが確認はできず……。
穂積茶寮の縁側とお座敷
とりあえず通常の玄関から入りましょうね。こちらの入口では靴を脱ぎます。
靴を脱いで玄関を上がると右手に先ほどの縁側です。縁側突き当たりがお手洗いになっています。玄関の板間と比べると縁側の板間は昔のまま残されているようです。
外から縁側に入り込む日差しが暖かくて誘われます……。
ここはいい縁側ですね〜。すりガラスがストライプでおしゃれです。お手洗いの戸は片開きになっているのですが、今では見ない微妙に大きいサイズでなんだか私気に入ってしまいました。『となりのトトロ』さつきとメイの家の階段扉を思い出します。
縁側から外を見たところです。思えば縁側は全部ガラス戸だけのところが多いですね。解放感あります。穂積茶寮は雨戸用の板戸があるようでした。(外からの写真で確認できます。)
見上げるとシックな天井。垂木は新材に古色塗装してあるようです。素敵なランプシェードとも馴染んでいてかっこいいです。
縁側の話をしだすと尽きないので次にいきましょう。
縁側のそばにはお座敷です。5つほどのテーブル席があります。小さなお子さん連れもいました。こういう場所に小さな子がいるとなんだか嬉しくなります。畳の上で伸び伸びごろんごろんしていて楽しそうでした。それができない外見だけは大人の自分がうらめしい……。
他のお客さんがいらしたのであまりジロジロ見れなかったのですが、柱や天井は一部は昔のままかもしれません。
このお座敷のさらに奥には洋間もあり、カウンター席やテーブルとイスで食事できるお部屋もあります。
囲炉裏から土間エリアへ
玄関右手が縁側でしたが、左手に進むと囲炉裏がお出迎えしてくれます。まぁ、こんにちは。思えば古民会で囲炉裏は初登場……?
なんということ、見逃したわ!
今はエアコンを使っているとのことでしたが、少し前までは寒くなると火を入れていたそうです。今も使おうと思えば使えるらしく見てみたいですね。
囲炉裏の自在鉤を支える支柱を目で追うと太い桁と天井が見えます。思いの外天井が低いのですね。部屋が暖まりやすそうです。
囲炉裏で鍋や鉄器を吊るす。上下に自在に動かし火力の調節をすることができる
ゆるこはこの囲炉裏のそばでランチを頂くことにしました。
囲炉裏のそばの席からは土間エリアが見えます。お座敷からは一段下がっていて土足でお食事やテイクアウトの受け取りができます。一枚板らしいカウンターテーブルがどっしりしていて存在感ありますね。カウンター内にはすてきな器が並んでいました。
写真左側に外からの入り口とステンドグラス様の窓があります。
食事を頂いた席のそばの窓。鍵も昔のままです。つい木枠をなでてしまう……。
穂積茶寮を味わう
穂積茶寮は日替わりランチが人気です。お肉とお魚メニューがあるようで、この日はヤンニョムチキンかアジフライでした。ゆるこは食べたことのないヤンニョムチキンをチョイスです。
なんと、このボリュームで990円(税込)!前回のかどやの天丼490円から、またもどうしましょう、この安さ。コロナや物価高で大変な時に飲食店は本当に頑張っておられます……。
一品一品、ゆるこ好みの薄めの素朴な味付けでヤンニョムチキンの辛さを和らげてくれました。おいしかった〜。本当はコーヒーを飲みながらゆっくり店内を眺めたかったのですが1時間に1本しかないバスの時間に追われてバタバタでることに。無念!
今度はマドレーヌさんと来よう……あぁケーキセット……
穂積茶寮のスタッフは地域のお母さんのような親しみやすい方々でみなさん仲良く働いてらっしゃるのが印象的でした。お忙しいところ相手して頂きありがとうございました!
穂積茶寮 店舗情報
住所 :福岡県大野城市牛頸3丁目17-18
TEL : 092-596-8866
<営業時間>11:00~15:00
<定休日> 土・日
<駐車場>有