古民家探訪19 佐嘉平川屋 嬉野店 

嬉野店 外観佐賀県
記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク

今回の古民会は佐賀県嬉野市へ。嬉野へ行くと湯豆腐を食べさせてくれるお店がたくさんあります。中でも佐嘉平川屋は「佐賀のお豆腐を全国へ」と佐賀を代表するお豆腐ブランドを掲げる企業です。

その佐嘉平川屋には武雄温泉本店と嬉野店がありますが、今回は嬉野店を訪れました。とても大きなお店の中には古い素材がたくさんありました。

ゆるこ
ゆるこ

最近はゆるこのひとり古民会が多かったけど、

今回はマドレーヌさんと一緒です!

マドレーヌさん
マドレーヌさん

久しぶりの参戦でうれしい!

スポンサーリンク

佐嘉平川屋 嬉野店は築約12年

外観

古民家と言えば築約50年以上をさすことが多いですが、佐嘉平川屋 嬉野店は12年ほど前に建てられた新民家風のお店です。

全国から集められた古材や建具などが要所要所にちりばめられ、その大きさからしても一見するとリフォームされた商家古民家のようです。

新民家(しんみんか)

新たに建てられた民家で、現存する古民家のように長期間住み続けられることのできる木造住宅

こうやって誰かが新たに建ててくれるおかげで、貴重な古材も捨てられることなく日本の伝統木造家屋は残っていくことができます。感謝です。

福岡市の筥崎にも町屋新民家なお店がありますよ
スポンサーリンク

佐嘉平川屋 嬉野店の外観をぐるりと見てまわる

佐嘉平川屋 嬉野店は嬉野温泉のシンボルがあるシーボルトの湯などの中心部から歩いて10分ほどのところにあります。歩いているとそのどっしりとした風格の後ろ姿が見えてきます。

横から

この時点ですでに緩やかにカーブした梁が見えていて、ちょっとテンションあがりますね。ここから見えるすべての柱や梁などが古材というわけではなさそうですが、一本ゆるりと曲がった木材が見えるだけでなんだか急に建物が頼もしく見えるから不思議です。

裏

周りは木の柵で囲ってあって雰囲気があります。窓の配置がおもしろいですね。低いところから高いところへ階段式に取り付けられています。現代建築ではあるべきところに規則正しく配置されがちな窓ですが、新民家といえどこういう古民家っぽい窓の配置、設計された方のセンスなのかなぁとカッコよく思えます。

反対側の横からテラス席が見える

お店の明かりが見えてきました。提灯がぶら下がってどこぞのお宿に来たみたいですね。敷地内の木々も紅葉していい雰囲気です。

裏から見た時と同じようにこちら側からも屋根を支えるきれいな和小屋組が見え、裏と同じ位置に古材が使われているようです。

小屋組(こやぐみ)・和小屋組(わごやぐみ)

小屋組は屋根を支えるための骨組みとなる木造屋根構造。和小屋組は屋根の重さで梁が曲がることで柱などに荷重を分散させて伝える日本の伝統的な工法。

嬉野店 外観

敷地内に入ると迫力あるどっしりとした店構えです。大きな提灯やのれんが目をひきます。夕方時だったのもあって、夕日があたりノスタルジックな空気を醸しています。

テラス席

敷地内に入ると湯豆腐の提灯が迎えてくれました。左手に見えるのはテラス席です。緑が見えて季節が良ければ気持ちよさそうですね。

お手洗い周辺

テラス席の反対側、入口横にあるお手洗い周辺です。ドアから奥の鎧張りの壁までもはや古材か新材かわからないですね。

それでは中に入ってみましょう!

構造材から古家具まで細部まで見えるこだわり

入口周辺

中に入るとすぐに席待ちエリアがあります。そしてさりげなく並ぶガラス戸たち。この格子柄、かっこいいですね〜。このガラス戸、上下にすりガラスが入っていますが、特に上部に注目です。

兎のガラス

なんとうさぎさんです!兎さんって書いた方がしっくりくる、日本昔ばなしの一コマのような絵柄です。いつのものか確認できませんでしたが、お店の方によるとこれも古い建具でこの兎ガラスはとても珍しいものだそうです。

入口周辺しか確認していませんが、8枚ほどありました。珍しいものがよく8枚も揃ったものだなぁと感心です。

マドレーヌさん
マドレーヌさん

動物柄のすりガラスは初めて見たね!

ゆるこ
ゆるこ

探せば他にもあるんでしょうか……私はカバかゾウ柄希望です!

販売エリア

入口付近を別の角度から見てみます。入口周辺にはお豆腐製品の販売エリアになっており、奥に進むと食事ができるホールへ続きます。

そして上を見上げると……

天井

これでもか!これでもか!と梁や桁が交錯しています。しかもそれぞれかなりの大きさ。

お店の方が全国から古材を集めたとおっしゃっていた通り、木の色が一本一本違います。これも新民家だからこそできることですね。それぞれの木がどんな種類でどこのどんな建物のものだったのか知ることができたらとてもおもしろそうですし、ここで一同に介していることが奇跡に思えるかもしれません。

マドレーヌさん
マドレーヌさん

木ってどこでも活躍できて本当にすごいね!

続いてお食事が頂ける客席へ。

客席

天井の迫力とは対照的に落ち着いた客席です。先ほどみたテラス席が外に見えます。このガラス戸は格子柄が入口と同じなのですが兎のすりガラスではないようです。兎のガラスはこのすりガラス部分を外して付け替えられたものかもしれませんね。

それにしてもこれだけ同じガラス戸が整然と並んでいる姿は美しいものです……。

小窓

座らせてもらった席のすぐ側には先ほど建物の裏から見た窓の一部がありました。全面すりガラスというのも珍しいですね。カーテンがなくても日差しが柔らかくなるんだなぁと感じます。

鍵がくるくる回して締めるネジ締まり錠が残っています。ネジ締まり錠は大正時代から使われ始めたようなので、この窓は大正以降のものかと思いますが、その割にはすごくきれいなのですね。

古家具

最後に支払いを済ませてレジ周辺を撮らせてもらいました。レジ向こうの壁沿いには古家具が並んでいます。元は水屋箪笥(食器棚)ってやつでしょうか。引き戸の擦れ具合がいいですね。きっとみんな格子の組子部分に適当に指をひっかけて開け閉めしていたんだろうなと想像すると楽しいです。



それにしてもこの佐嘉平川屋の構造材から建具、古家具と落ち着く和空間へのこだわりを細部まで感じます。古いものたちがこのお店に集まって生き返り、またこの先何十年もここで生き続けるといいなと願っています。

素敵な新民家に出会えて感謝です!

マドレーヌさん
マドレーヌさん

私たちがおばあちゃんになった頃もまだまだどっしり立っていそう!

ゆるこ
ゆるこ

おばあちゃんになって来たら感動するだろうなぁ

佐嘉平川屋の歴史や活動など見応えのある公式サイトです

佐嘉平川屋を味わう

佐嘉平川屋といえば、お豆腐とごはんがおかわり自由の「嬉野温泉湯豆腐定食」が有名なのですが、古民会は夕方という微妙な時間にお邪魔してしまったのでおやつを頂きました。

豆腐白玉セット

豆腐白玉セット520円。あずき、きなこ、みたらしからチョイスできます。ゆるこはきなこ、マドレーヌさんはあずきを頂きました。ふんわりとした素朴な甘さの中にお豆腐の大豆のやさしさを感じるスイーツでした。ドリンクは珍しい大豆コーヒー。大豆の粉っぽさなどもない飲みやすいコーヒーでとてもおいしかったです!

お店の方が何度も「おいしいですか?」「よかった」と声をかけてくださいました。夕方にも関わらず湯豆腐定食をオーダーするお客さんは絶えない様子でしたが、お会計の際の少しの間お店について聞くことができました。

ゆるこ
ゆるこ

お忙しいところ、ありがとうございました!

マドレーヌさん
マドレーヌさん

次は絶対湯豆腐定食でお豆腐食べまくりたい!

佐嘉平川屋 嬉野店 店舗情報

住所 :佐賀県嬉野市嬉野町大字下宿乙1463
TEL : 0954431241
<営業時間>9:00~18:00(ラストオーダー17:00)
<定休日> 無休
<駐車場>店舗前駐車場 8台 第二駐車場 20台

武雄温泉本店の情報はこちらで
タイトルとURLをコピーしました